貧困ってどんな生活か?「ファクトフルネス」読みました。
貧困問題を解決するとよく言いますが、、
貧困ってどんな生活がわかりずらいです。
世銀が貧困ラインを1.9ドル/日と定めていますが、、
正直がどの程度掴みずらいです。。
物価も違うので、、どの程度が分かりずらいです。
ちなみにインドでコーラ500mlは40ルピー(60円)程度で、日本の半分程度です。
嗜好品が高めで、、食料関係(水、野菜)などはもっと安いです。
なので、1.9ドルの価値分かりずらいです。。。
(世銀が定めてるのは、購買力平価?って言ってるので、
この意味をに理解すれば、、分かるのかもしれませんが。。。理解できず。)
あと、1日1.9ドルの生活って日本人から考えると、あまりに現実離れしすぎて、
イメージしづらいです。
(バイトで1時間すれば稼げてしまうので、、水2本買ったらおしまいです。。)
そんな時にとても参考になるなと思った本ありました。
「ファクトフルネス」です。
ハンスロスリングさんの著書です。
ようやくですが、読みました。
あと合わせて、ハンスロスリングさんの著書
「私はこうして世界を理解できるようになった」
も読みました。両方とも面白かったです。
作者のハンス・ロスリング(とその息子)はTEDで何度か出ていて、
公衆衛生の分野で色々活動されてる人だったので、、良く見てました。
この人の話し方、プレゼンやデータの見せ方、面白くて好きでした。
あと、洗濯機の話が好きです。
洗濯機のない生活してた時、この動画を見て、とても共感しました。
洗濯機は確かに最高の発明! 洗濯機なしの、洗濯大変すぎです。。(笑)
膨大の時間を奪うし、大変。。
ただ、このハンスさんが亡くっていることを知ってびっくり。
しかも自分の余命があんまりないということを知って、他の仕事をキャンセルして、
この「ファクトフルネス」(と「「私はこうして世界を理解できるようになった」)を書くことに専念したときいてびっくり。
いつかは読もうとは思ってました。
で、、読みました。
「ファクトフルネス」の内容として、、
●みんな、世界の状態について「思い込み」が激しすぎる、
データ(事実)を元に、正確に世界を知ろう。
●世界は悪いままでない。良くなってきている。世界を良くしてくことができる。
ってのが主な部分でした。
色んなデータを紹介していて、
30-40年前と比較して、
-世界中の子供が教育を受けれるようになってきてる。
-世界中の人達が飲料水にアクセスにできるようになってる。
などなど、
てっきり悪いままだと思ってた世界の進歩を認識することができます。
あと、この本でなるほどと思った部分は、
単純化(平均化)を乱用しないこと
⇒平均化は非常に重要な方法だけど、
平均化だけで、ものごとを見てしまうと、見えなくなるものもある。
この本で例にあげていたのは、、、
アメリカとメキシコでは平均取得は間違いなく、アメリカの方が高いけど、
それだけでメキシコは貧しいとは言えず。メキシコの中でも所得の高い人はいて、
その人達はアメリカの平均所得の人より、豊かな生活をしてる。
なので、単純に「メキシコの人達は貧しい」ということはない。
ということでした。
これは自分も良く思ってることです、
インドもみんな貧しいなんてことはありません。
インドの富裕層の人達は、日本人より裕福です。
アフリカがみんな貧乏なんてことはありません。
南アフリカとタンザニアではまるで違います。
タンザニアにいた時、「南アフリカは先進国」と南アフリカへ行った人は言ってました。
タンザニアの中でもいろいろな人がいます。
日本の大学生の初任給より金をもらって働いてる人もいます。
ネパールでも日本人なみのお給料もらってる人いれば、その10分の1の人もいます。
と、「貧しい国」と思われるインド、南アフリカ、ネパール、
タンザニアでもいろんな人達がいます。国でひとくくりにはできないです。
単純化することって大事なことでもあるのですが、
時として、大事な部分が見えなくなることもあります。
そして、貧困について、
なるほとと思ったのが、人々の生活のグループの分け方です。
この本の中でハンスさんは人々を
「豊かな国(先進国)」と「貧しい国(発展途上国)」と分断するのでなく、
人々の所得に応じて、「レベル1」~「レベル4」に分けて考えるべき、
と言ってます。
(ちなみに「ファクトフルネス」を読めてる人はレベル4の人達です)
これは確かに人々の貧富状況を把握するのに分かりやすいと思いました。
●レベル1の人達:1日2ドル以下の所得の人達。
⇒生活のインフラが全く整っておらず、
日々の水、食料の準備で精いっぱいの状態
●レベル2の人達:1日2ドル~8ドルの所得の人達
●レベル3の人達:1日8ドル~32ドルの所得の人達
⇒子供が学校へ行けるような人達。
住む場所、移動手段、日々の食料、電気、調理、水には困らなくなってる状態。
●レベル4の人達:1日32ドル~の所得の人達
⇒裕福な人達。食べるものに困らず。飛行機で旅行にも行けて、子供が高等教育まで十分な教育を受けれる人達
そして、ハンス・ローリングさんの息子夫婦が運営してる”Dollar street"
ではこんなのも見れます。
このDollar street。素晴らしいです。
レベル1~レベル4の 人々の生活が写真でみることできます。
イメージしやすいです。
これで考えると、、、
デリーのスラムの人達はレベル1~2だと思います。
●電気あります。
●子供のほとんどは学校に行けてません。
●水は近くに通ってます。
●移動は徒歩
●調理は薪が主、たまにガス。
●ベットは家族人数に対して小さい。
自分が住んでるアパートはインド人がオーナーです。このインド人の生活は、
●蛇口から水でます。お湯も出ます。
●電気は基本24時間あります。
●調理はガス。レンジもあります。
●テレビも洗濯機もあります
●車を持ってます
●ベットも大きいです。
●子供は学校行ってます。
とレベル4の生活をしてます。
タンザニアにいた時の職場の同僚はレベル3~4(裕福な人達の職場にいたので)
●電気はあります。
●水もあります。
●トイレも洋式
●車持ってます。(中古ですが)
●子供はちゃんと学校行ってます。
●調理はガスか、、薪
●洗濯機はなし。
●家も大きく、ベットも大きい。
ただ、タンザニア時代の職場から20分くらいの近隣の村の場合だと、
●水なし(自分の職場エリアまで水を取りに来てました)
●電気なし(携帯の充電は近くの店か、、裕福な家は太陽光発電)
●調理は薪
●灯りはケロジュン
●移動は自転車
と一気にレベル2の生活してました。
ネパールの場合
●電気ある
●調理はガス
●移動はバイク
とレベル3の生活してました。
ざっくり言うと
レベルが低いの人ほど、、お金がないため、
移動手段が不十分、電気が十分にない。薪を使う、洗濯機がない、水が近くにない、、など。家族が生活(家事)に1日の多くの時間を割かれている。
⇒何かを費用、自由にする時間がすくない。
教育にも時間、費用を多く時間をさけない。
⇒給料のいい仕事につけない。レベルが上の生活に行けない
という状態です。
●レベル1が生きていくので精いっぱい
●レベル2~3は生活ができてるが、、教育等にさく、費用、余暇時間が多くない
●レベル4。十分な生活、教育が受けれてる。
って状態です。
それで貧困とは、、
世界銀行は貧困ラインは1日1.9ドル以下と書いてあります。
ハンスさんの本では、レベル1の人。
たしかにレベル1の人は貧困の方と思います。
そういえば、このレベル1の生活してる人は海外にいても、
ほとんど関わらなかったです。。
スラムの一部の人や物乞いの人、ウェストピッカー、田舎の一部の人。
くらいでした。
この人々の生活は本当に貧困だと思います。。。。
インドには、スラムも物乞いも、ものすごい多いです。
もしかすると、レベル1の人の数(割合)はインドの方が多いのかも、、と思ってしまいます。
アフリカの国々ではインド程、物乞いやスラムを見なかったというのが、
個人的なイメージです。
自分が行くデリーのスラムの人々はレベル1と2くらいだと思います。
生活できてますが、、それ以上の余裕はほぼない。教育も受けれない。
なので、スラムでの生活サイクルからなかなか抜け出ないという状況です。
ただ、レベル2-3の人達も生活はできていますが、何かの災害、事故、コロナなど不慮の事態に対応はできない、抵抗力がないです。
一気のレベル1の生活へ戻ってしまうと思います。
なので、全員がレベル4の生活になれるように目指してくべきだと思います。
生活が電化して、水汲み、食料調達、薪での火おこし、
洗濯など生活にかける時間が減って、
子供達が勉強できるようになって、ちゃんと教育を受けれるようになって、
良い暮らしできる仕事につけて、、また生活が便利になって、、
このサイクルが 大事なんだと思ってます。
「ファクトフルネス」、ハンスロスリングさんのTED動画、どれも面白いです。
せび見て下さい。
あと、みんなが読んでなさそうな、
「私はこうして世界を理解できるようになった」も、
モザンビークでの医者としての活動とか、面白いです。
ぜひ見てみて下さい。
ではでは。