途上国支援×エンジニア。

途上国、とエンジニアに関すること。

振り返り。インドで働いて感じたこと。

インドには今回は4年10ヵ月いました。前回は1年半いましたので、トータル6年強。
まさかこんなにいるとは思いませんでした(笑)。
タンザニアには2年なので、それより長くなるとは、、想像してませんでした。

この6年の振り返りとの1つとして
今回はインドと日本ので働き方の違い。まとめたいと思います。


この違いに関して、
まずは、、

日本も同じですが、、

「人によって違いがあります」

当たり前ですが、インド人もいろんな人がいますので、人によって違います。
インド人だからでなく、個人をちゃんとみることが大事だと思います。

そのなかで、、違いはこんなところだと思ってます。

【時間間隔】

●時間にルーズ

 

よく言われることですが、時間間隔はかなり違います。
会議には時間通り来ません。パーティーにも時間通り来ません。
遅れるのが当たり前です。約束した締め切りも間に合わせません。

ただ、お客様への訪問とかは遅れることがあまりないので、、(面接とかも遅れないと聞いたことあります)
なので、言い方が悪いですが、重要度の低いものに対して時間厳守の感覚が薄いかなと持っています。。
もちろん日本もお客様との時間はきっちり守る点は同じですが、インドはより顕著です。

なので、インドの人と約束する時は余裕見た時間、日程間隔で話をします。

●あまい見通し段階、計画のない段階で動く、ことはつよい、が綿密な計画を立ててその通り実行するのは苦手。

あと綿密な計画立てること、自分の作業工数を予測することは苦手です。

そして、その計画通りに動くことはあまりできません。

いつも思うのですが、発展途上国は基本的に不確定要素が多すぎるので、
先のことが予測しずらい、なので、綿密な計画もうまくいかないことが多いし、彼ら自身も肌感覚でそう思ってるか、、計画や時間管理というものにあまり重要性がないからかな、、と思っています。


●今やるには強い
なので、「今からやる」といったことについての動きは良いです。
「明日9時からやる」「今週中に終わらせる」といったことより、「今やる、今終わらせる」と言った時の方がうまく行きます。

 

「仕事観」
●残業はしない、急に長期で休む。

これは日本が見習うべきことだと思いますが、、ライフ優先、家族優先です。

残業は基本的にしません。みんな定時で帰ります。あと長期で休みも取ります。
なので、残業前提で仕事を終わらしてくれるなんてことはありません。
それを見越して、仕事を依頼するようしてました。

あと長期で休みも取ります。
みんな故郷に帰ったり、インドのお祭りを楽しんだりしてました

インドの暦知ってれば、、たいだいみんなが長期休暇取りそうな時期はわかりますので、休みそうな時期はみんな予定を聞いとく必要あります。

●転職が多い

ここが、、大変だと思いました。
日本がめずらしくて、他の国では当たり前かもしれませんが、、みんなどんどん転職していきます。
若い人、中堅の人、偉い人、、みんな転職します。

自分がいた4年10ヵ月で、きつい部署は、、4年前の人は誰も残ってない、、なんと所もありました。。


ただ、傾向はあって、
やはり、地元の人は転職しにくいです。
逆に地元から遠い所で就職した人はいずれ、自分の地元に帰る傾向つよいです。

あと、若い人は転職しやすい。年齢を重ねると転職が減っていきます。
ただ、部長職以上の人も転職しやすい。
ここら辺の人は、、、他の会社からも声がかかりやすいようです。。

あと、会社からの評価が下がると転職しやすい。
査定、評価が下がる。外から上司が入って来て、自分の出世が厳しくなる
と、、その数か月後に辞めてます。。


日本でも傾向は同じですが、、その数、割合が全然違いました。

他の発展途上国でも転職の傾向は強かったですが、、
インドはより転職傾向が強いかったと思います。。
(アフリカはそこまで選択できる数がないというのも、あるかもですが、、)

●分業制が強い
カースト制の影響なのか、、日本だけが特殊なのか、、

自分の仕事の範囲外ことはやらない、知らないという、傾向が強いです。
あと仕事の境界ってあいまいな部分が多かったりしますが、、、、
この曖昧な部分が徹底的にやらないです。
しかもこのあいまい部分の確認を自発的にやらないです。
なので、この仕事の境界部分はきっちり決めておく必要あります。



【性格的な違い】
●どんんどんしゃべる、議論大好き
●ポジティブ


ここらへんは、日本が見習う部分かと思います。

みんな空気なんて読まず、どんどんしゃべります、議論します。口論も日常です

会議でしゃべらない、なんてことなく、どんどんしゃべります。
なので、こちらもどんどんしゃべらないと、進みません。

あと、ポジティブです、プロジェクトの見通しが甘くても、行けると思って進めます。
最後にその甘さで痛い目を見ることもありますが、
ポジティブ行けると思って進めるって言うのは良いとこでもあると思ってます。


This is africa みたいなこと、this is tanzaniaみたいなフレーズもあまり聞かなかったです。
インドの人はポジティブに、いけるだろうとみんな思ってる気がします。

【その他】
●モノの扱いが雑

食器は雑に扱う、ボルトやねじをよくなめさせる。。なんか扱いが雑な気がします。
モノを大事にしてない気が、、します。


●ジュガードに強いが、、分析を考えた上ではやらない

インドでは「ジュガード」って言葉があります。

目の前ある課題を今ある状況の中で工夫して、とりあえずなんとか、解決する見たいな感じの意味です。
カイゼンの速効版って感じです。

この言葉は好きで、よく使ってましたが、
ジュガードの傾向が強すぎで「とりあえず、うまく行けばOK」みたいなことが強いです。
なので、、
なんでうまく行ったのか、
とか、
そもそも最初の課題の原因はなんだったか、
をあまり考えないです。。

●人によっての違いが大きい。
最初書いた通り、、日本もインドも「人によって違う」。
人によって違いがあるのあたりまえなんですが、、

インドはその違い、ばらつき、が日本よりもかなり大きいと思います。


同じ部署で同じ職位でもAさんとBさんができることがかなり違います。
Aさんもやってくれたから、Bさんもこれくらいの説明でやってくれるかなと、、
と思うと全然違う。
っていうことが良くありました。

ヒトによって違うのは当たり前ですが、、
ヒトによってのばらつきが日本は小さいです。
逆にインドは人によってのばらつきが大きいです。

日本が個性がない、みたいなこと欠点として言われますが、、
強みでもあるかも、、と思いました。

インドは

●10億人もいる国
●貧富の差がものすごく激しい
●教育の機会の差も大きい
カースト制がある

日本で昔少し言われた「一億人総中流」なんて言葉は絶対にでてこないくらいに差が大きいです。

だから働く上でも人による差が大きいのだろうと思います。


。。。こんな感じです。


いろいろ違いを書きましたが、
この違いは、、大したことではない、、と思います。

うまく仕事してく上で大事なことは一緒だと思います。
日本人であろうと、インド人であろうと、
アフリカの方であろうと関係ないかと思います。

「相手との信頼関係をあればうまく仕事は進む。」

ってことだと思います。文化、慣習に違いはあるけど、そこを決定的な問題ではなく、
うまく仕事進める時に大事なことは変わらないかと思います。



ではでは。