途上国支援×エンジニア。

途上国、とエンジニアに関すること。

これぞインド、カオスの街。ムンバイ2。ダラビスラムツアーとムンバイのスラムに関する本。

カオスなインドで最もカオスな街ムンバイ。
スラムの多さに圧倒されました。


今回はムンバイのスラムでも有名なダラビ地区のスラムにいきました。


赤丸がダラビ地区。南端の観光地コラバ地区からはかなり離れてます。





ja.wikipedia.org


スラムドッグミリオネアでも舞台になりました。

filmarks.com





ダラビ地区


このダラビのスラムツアーに参加してきました。

realitytoursandtravel.com



ここも写真撮影は禁止でした。
自分以外にもドイツとオーストリア?の人もスラムツアーに参加してました。
2時間くらいのたっぷりのツアーでした。

英語喋れるガイドが、スラムでの人々の生活ぶりをしっかりと説明してくれて、
スラムのことがわかる非常に良いツアーでした。
スラムなので、においなどがひどい場所は何か所もありましたが、
危険な所はなく、安心してツアーにスラムを見ることできました。


このダラビには100万人もの人が生活し、インド全体から人が流入してくるそうです。
そしてスラムでの居住区が出身地ごと分かれてるそうです。
(タミルナドゥ州から来た人はタミルナドゥ州の人が住んでるエリアに行く。といった具合です。)
ちなみに他州から来た人にムンバイでの選挙権がないため、
ムンバイでの選挙権があるムンバイ出身の人達の居住区がより政府からの福祉、支援を受けてるそうです。

そしてこのダラビでは多くの人が働いて、様々なものを作って、
スラム外に販売してる。
インド社会にとって、重要な製造拠点となっていると言ってました。

スラム外の一般の人向けの鞄、服などの日用品やチャパティ、パンなどの食料品、
プラスチック素材など企業へ販売するもの
そして、これらを製造するために必要な機械。
このスラムで生活する人のために食料など販売する人
などなど、いろいろな仕事をしてました。



このスラムいる人様々ですが、、たとえば、、
家族を置いて田舎から単身で出稼ぎに来て、日雇いの仕事を見つけてる人がいます。
仕事場で10時間とか働いて、
家賃も払えないから、その働いてる場所がそのままで寝床になって、
次の日も、そのまま働いて、、、という生活だそうdす。
家族(故郷)に帰れるのは年に2カ月くらい・、、
それで一日の稼ぎが400-600Rs/日。
と大変そうです。。

他にも
廃棄プラスチックを素材形状へリサイクルする仕事してる人
マスクもなく、カバーもなく、機械を回してるから粉塵の影響は絶対あるようでした。
ただ、若干給料高いようです。

あと、給料はよりスキルのいる仕事などが高くなっていくようでした。

あと、18歳以上は働けない、、となってるはずですが、、
あきらかに18才以下の人も働いてました。
(自分らツアー客と写真を撮るなど、明るく働いてましたが、、、)

このスラムでは作ってるバックやスーツケース
模倣ブラント品です。これをローカルマーケットで売ってます。
インドのローカルマーケットで多く見られる激安品
この過酷な環境で働いてる人により作られる、、と感じました、、

これがインドの安さの要因だと思うと辛いです。

ちなみにバックを作る素材は、生地はグジャラート州から、タイヤは中国から。



ダラビで働いてる人は、、過酷だと思いました。
歩合制で、働く時間も長い、
寝る場所もなくムンバイにきてるので、工場でねる、、それで給料は高くない。
あと子供も働いてる、、全然、フェアートレードじゃないです。
でも恐らく田舎ではもっと厳しい状況なので、
まだましなこのスラムで働いてるのだと思います。
彼らからこの仕事の機会を奪うのではなく、
彼らの仕事の環境を改善することが大事だと感じます。



ただ一方で
「「Dharavi」はもはやブランドだ」
と言って、
ダラビという名前を全面押し出して、レザー品を販売する凄い人もいました。
見た目、品質も良さそうで、若干高価格で売り出してるようでした
こういう動きは良いと思いました。
状況が良くなっていけばいいと思います。

ちなみのこのレザーの皮はタミルナドゥ州から仕入れてくるそうです。





あと、このスラムツアーの前後に、

www.kinokuniya.co.jp


この本も読みました。
これは、ムンバイのスラムでの人々の生活を書いた本です。
ムンバイのスラム街を見てる時に読んだのでなかなか衝撃でした。

今回のダラビのスラムツアーではここまで劣悪、絶望的な状況ではなかったです。
(いつも行くデリーのスラムも)

この本で出てくるのスラムはダラビではなく、
ムンバイ空港近くのアンナワディなので、もっと状況がひどいのか、、
それとも、本の登場人物達が行っているごみ集め仕事をするような人は
スラムの中でもかなり過酷な環境にいるからか?

たしかに、、サンタンと行く、デリーのスラム(Zakhira)にも
ごみ集めの仕事をしてる人はいるのですが、この人達はスラムの外れにいて、
さらに写真も撮らない方が良いと言われて、ほぼ交流がないです。

と、、スラムの中でもより過酷な人々の生活を追ったものかと思います。

ただ、ひどい衛生環境の中で、スラムから抜け出すことが中々できずに
生活してるのは、デリーのスラムの人もダラビの人も同じかなと思いました。




ちなみにこのダラビのスラムですが、
つい最近、ダラビ地区の再開発を行う企業がきまりました。
インドで有名なアダニグループが行うようです。

economictimes.indiatimes.com

 

www.indiatoday.in


この再開発で、スラムの人びとの仕事、生活の場が奪われるのではなく、
彼らの仕事、生活環境が改善される再開発であることを願います。


久々に、、、刺激にある旅行でした。

ではでは!!